就労継続支援B型事業所を探している方から、よく聞かれるのが「軽作業とは、具体的にどのような仕事ですか」という質問です。
軽作業と聞くと、袋詰めやシール貼りを思い浮かべる方が多いかもしれません。実際のB型事業所では、商品の袋詰め、ラベル貼り、検品、仕分け、梱包、出荷準備など、いくつもの工程に分かれて作業を行います。
同じ袋詰めでも、食品を扱う場合と雑貨を扱う場合では、作業手順が異なります。商品を袋に入れるだけでなく、決められた数が入っているかを確認したり、袋の向きをそろえたり、封をした後に破れがないかを確認したりすることも仕事の一部です。
また、「軽作業」という名称であっても、すべての方にとって簡単な仕事とは限りません。
細かなシールを決められた位置へ貼ることが得意な方もいれば、手の動かしにくさから難しく感じる方もいます。同じ作業を繰り返すと落ち着く方もいれば、作業内容を途中で変えたほうが集中しやすい方もいます。
B型事業所では、初めから速さや完成数だけを求めるのではなく、利用者の体調や得意不得意を確認しながら、担当する工程や作業量を調整します。
この記事では、B型事業所で行われる代表的な軽作業について、実際の作業の流れが分かるように詳しく紹介します。
1.B型事業所の軽作業とは
就労継続支援B型は、一般企業などで雇用契約を結んで働くことが難しい方に、働く機会や生産活動の場を提供する障害福祉サービスです。
就労継続支援B型の利用対象者や特徴、工賃について詳しく知りたい方は、「就労継続支援B型とは?利用できる人や仕事内容、工賃について解説」の記事もご覧ください。
B型事業所では、利用者と事業所の間で原則として雇用契約を結びません。一般企業で受け取る給与や賃金とは異なり、作業によって得られた収入などをもとに工賃が支払われます。
事業所内で行われる仕事は、袋詰めやシール貼りだけではありません。商品の検品、部品の仕分け、箱の組み立て、封入、梱包、清掃、食品加工の補助、パソコン入力など、事業所によってさまざまです。
そのなかでも、工程を分けやすく、初めての方でも手順を覚えやすい作業が、一般に軽作業と呼ばれています。
1-1.特別な資格や経験がなくても始めやすい
袋詰めやシール貼りなどの軽作業では、特別な資格を求められることはほとんどありません。
初めて作業する際は、職員が完成品の見本を見せながら、商品を置く場所や手を動かす順番を説明します。
例えば袋詰めであれば、袋を一枚取り、商品を決められた数だけ入れ、向きをそろえてから袋の口を閉じます。完成品は指定されたトレーや箱へ置きます。
最初からすべてを一人で担当するとは限りません。まずは袋を準備する工程から始め、慣れてから商品を入れる工程へ進むこともあります。
説明を一度聞いただけでは覚えにくい方には、写真付きの手順書や完成品の見本を手元に置く方法もあります。
1-2.仕事内容は事業所によって異なる
B型事業所で行う仕事は、法律で一律に決められているわけではありません。
企業からどのような仕事を請け負っているか、事業所がどのような商品を作っているかによって、作業内容は変わります。
食品を扱う事業所では、野菜やお菓子の袋詰め、ラベル貼り、数量確認などを行います。雑貨を扱う事業所では、商品の組み立て、検品、箱詰めなどが中心になることがあります。
パソコンを使ったデータ入力、商品の写真撮影、ネットショップへの出品作業などに取り組むB型事業所もあります。
ホームページに「軽作業あり」と書かれていても、どのような商品を扱うのかまでは分からないことがあります。見学の際は、現在行っている作業を実際に見せてもらうと判断しやすくなります。
1-3.一つの仕事を複数の工程に分ける
B型事業所では、一つの仕事をいくつかの工程に分けて進めることがあります。
袋詰め作業の場合は、袋を開く人、商品を入れる人、数量を確認する人、袋を閉じる人、完成品を箱へ入れる人というように分担できます。
一人ですべての工程を行うより、本人が取り組みやすい部分を担当するほうが、落ち着いて作業できることがあります。
細かな作業が得意な方はシール貼りや検品、同じ動作を続けることが得意な方は袋詰め、商品を種類ごとに分けることが得意な方は仕分けというように、得意なことを生かせます。
1-4.軽作業でも集中力や体力を使う
軽作業は、重量物を何度も運ぶ仕事に比べると、体への負担が少ない作業が中心です。
しかし、座ったまま同じ姿勢を続けたり、指先を繰り返し動かしたりするため、肩や腰、手首が疲れることがあります。
シール貼りや検品では、小さな文字や傷を確認するため、目が疲れる方もいます。袋詰めでは、数量を数えながら作業するため、集中力が必要です。
作業内容だけでなく、どのような姿勢で何分程度続けるのかも確認しておくと、自分に合う仕事か判断しやすくなります。
2.袋詰め作業の仕事内容
袋詰めは、B型事業所で多く取り入れられている作業です。
商品を袋へ入れる作業だけを想像しがちですが、実際には数量確認や封入、完成後の検品まで含まれます。
2-1.商品や部品を袋へ入れる
作業台には、商品、袋、完成品を置くトレーなどが準備されています。
職員の説明や見本を確認した後、商品を袋へ入れていきます。商品の表と裏が決まっている場合は、完成したときに正面が見えるよう向きをそろえます。
一袋に一種類の商品だけを入れる仕事もあれば、説明書や付属品を一緒に入れる仕事もあります。
複数の商品を組み合わせる場合は、入れ忘れを防ぐため、左から順番に取る、入れ終わった商品は別の場所へ移すなど、作業台の使い方を決めておきます。
2-2.決められた数量を数える
袋詰めでは、数量の間違いを防ぐことが欠かせません。
例えば、一袋に部品を10個入れる仕事で9個しか入っていなければ、納品先で商品として使用できないことがあります。反対に、多く入れすぎても数量が合わなくなります。
数えることが苦手な場合は、10個入る仕切り付きのトレーを使ったり、5個ずつ二つの山に分けたりします。
途中で話しかけられると数が分からなくなる方は、数えかけの商品を置く場所を決めておくと、最初から数え直す回数を減らせます。
2-3.袋の口を閉じる
商品を入れた後は、袋の種類に合わせて口を閉じます。
粘着部分を折り返して留める袋、テープを貼る袋、機械で熱を加えて密封する袋などがあります。
テープを使う場合は、袋の端からはみ出していないか、しわになっていないかを確認します。熱を使う機械は、職員から安全な使い方の説明を受けたうえで操作します。
袋の中に商品が挟まったまま封をすると、袋が破れたり密封できなかったりするため、口を閉じる前の確認も必要です。
2-4.完成品をそろえて並べる
袋を閉じた商品は、表側を同じ向きにして並べます。
向きがばらばらのまま箱へ入れると、納品先で数えにくくなり、見た目も整いません。10袋ずつ重ねる、決められた数ごとに箱へ入れるなど、次の作業がしやすい状態にします。
袋詰めそのものが難しい場合でも、完成品を並べたり、空の袋を準備したりする工程なら担当できることがあります。
2-5.袋詰め作業が向いている人
袋詰めは、決められた順番で作業することが好きな方や、同じ動きを繰り返すほうが落ち着く方に取り組みやすい作業です。
完成した商品が一つずつ増えていくため、自分が行った作業を目で確認しやすい点も特徴です。
ただし、作業の速さは人によって異なります。初めは数を多く仕上げることよりも、入れ忘れや数量間違いを防ぎながら、正しい手順を覚えることを優先します。

3.シール貼り作業の仕事内容
シール貼りでは、商品名、バーコード、価格、期限、管理番号などが印刷されたシールを、商品や袋へ貼り付けます。
シールの大きさや貼る場所によって、作業の難しさは変わります。
3-1.決められた位置へ貼る
作業を始める前に、完成品の見本を確認します。
箱の右上、袋の中央、商品の裏面など、貼る位置が決まっているため、見本と見比べながら貼っていきます。
最初は、貼る位置に目印を付けたり、商品を固定する枠を使ったりすることもあります。位置が多少ずれても問題のない仕事もあれば、細かな位置調整が必要な仕事もあります。
3-2.商品とシールが合っているか確認する
シールを貼る前に、商品名や種類が一致しているかを確認します。
見た目が似ている商品を同時に扱うと、別の商品のシールを貼ってしまうことがあります。そのため、作業台には一種類の商品だけを置き、作業を切り替えるときに残ったシールを片付けます。
食品の場合は、賞味期限や消費期限の表示も確認します。
小さな文字を読むことが難しい方には、文字を拡大した見本を用意したり、商品ごとに色の違うトレーを使ったりする方法があります。
3-3.しわや空気が入らないように貼る
シールの端だけを持ち、商品へ少しずつ押さえながら貼ると、しわや空気が入りにくくなります。
勢いよく全面を貼り付けると、斜めになったり気泡が残ったりすることがあります。
平らな箱は比較的貼りやすい一方、丸い容器や柔らかい袋は難しく感じることがあります。練習用の資材を使い、手の動かし方に慣れてから商品を扱う場合もあります。
3-4.貼った後に確認する
シールを貼り終えたら、位置や向きを確認します。
斜めになっていないか、端が剥がれていないか、別の商品用のシールを貼っていないかを見ます。
自分で確認した後、別の利用者や職員がもう一度確認することもあります。二人で確認することで、自分では気づきにくい貼り間違いを防げます。
3-5.細かな作業が難しいときの対応
指先を細かく動かすことが難しい方にとって、小さなシール貼りは負担になることがあります。
その場合は、大きなラベルを貼る仕事へ変更したり、商品を並べる工程や貼り終わった商品の確認を担当したりします。
一人がシールを台紙から剥がし、別の人が商品に貼るという分担もできます。
作業が難しいと感じたときは、「シールを剥がすことはできる」「貼った後の確認ならできる」と伝えると、担当できる工程を見つけやすくなります。
4.検品・仕分け作業の仕事内容
検品は、商品に傷や汚れがないかを確認する作業です。仕分けでは、商品を種類、色、大きさ、品番などに分けます。
どちらも、商品を正しい状態で納品するために欠かせない工程です。
4-1.傷や汚れを確認する
検品では、商品を手に取り、表面や裏面を確認します。
傷、汚れ、破れ、へこみ、印刷のずれなど、確認する内容は商品によって異なります。
良品と不良品の違いが分かりにくい仕事では、見本を手元に置きます。「この程度の傷なら良品」「ここまで破れていれば不良品」と比較できるため、判断しやすくなります。
4-2.数量を確認する
完成品や部品の数を確認することも検品の一つです。
一箱に50個入っているか、10袋ずつの束になっているかなど、決められた単位で数えます。
一度に多く数えると間違いやすいため、5個や10個ごとに区切ります。数え終わった商品は別のトレーへ移し、未確認の商品と混ざらないようにします。
4-3.種類ごとに分ける
仕分けでは、商品を指定された箱やトレーへ分けていきます。
色の違いが分かりやすい商品もあれば、品番の最後の一文字だけが違う商品もあります。
似ている商品を扱うときは、見本を箱の前へ置いたり、仕分け先を色分けしたりします。作業台の配置を分かりやすくするだけでも、入れ間違いを減らせます。
4-4.不良品を分ける
傷や汚れが見つかった商品は、良品とは別の場所へ置きます。
その場で捨てたり、自己判断で修正したりするのではなく、「確認待ち」の箱へ入れて職員へ伝えます。
不良品を見つけることは、作業の失敗ではありません。納品前に問題を見つけるための大切な仕事です。
4-5.迷った商品は職員に確認する
検品では、良品か不良品か判断しにくい商品が出てきます。
そのようなときは、迷った商品だけを横へ分けておき、職員に確認します。無理に判断して作業を続けるより、早い段階で確認したほうが、後から商品をすべて見直す必要がありません。
「分からないときに声をかける」ことも、作業を正確に進めるために必要な行動です。
5.梱包・出荷準備の仕事内容
梱包は、完成した商品を箱や封筒へ入れ、配送中に傷つかないよう整える作業です。
商品を入れるだけでなく、付属品や送り状の確認、箱を閉じる作業なども含まれます。
5-1.商品を箱や封筒へ入れる
商品の大きさに合った箱や封筒を準備します。
説明書、付属品、納品書などを一緒に入れる場合は、入れる順番を決めておくと忘れにくくなります。
例えば、商品を入れてから説明書を入れ、内容を確認した後に箱を閉じるなど、手順に沿って進めます。
5-2.緩衝材で商品を保護する
割れやすい商品や傷が付きやすい商品は、気泡緩衝材や紙で包みます。
箱の中に隙間がある場合は、配送中に商品が動かないよう、丸めた紙などを入れます。
緩衝材が少なすぎると商品が動き、多すぎると箱が閉まりません。完成品の見本を確認しながら、必要な量を入れます。
5-3.商品と送り先を確認する
出荷前には、商品名、数量、注文番号、届け先などを確認します。
複数の注文を同時に扱うと、送り状を貼り間違えるおそれがあります。そのため、一件ずつ商品と送り状を照らし合わせます。
送り状の確認は職員が行い、利用者は箱詰めやテープ貼りを担当するなど、事業所内で役割を分けることもあります。
5-4.出荷する順番に並べる
梱包した商品は、配送業者や納品先ごとに分けます。
箱の向きをそろえ、倒れないように並べます。重い箱を下、軽い箱を上に置くなど、安全にも気を配ります。
整理整頓が得意な方や、決められた場所へ商品を並べることが好きな方に取り組みやすい工程です。
5-5.重い物を持てない場合
梱包作業では、小さな商品だけでなく、商品が入った段ボールを動かすこともあります。
腰や肩に痛みがある方は、軽い商品だけを担当したり、完成した箱を運ぶ工程をほかの人に任せたりします。
台車を使えるか、持ち上げる作業がどの程度あるかは、見学の際に確認しておきたい点です。

6.軽作業に向いている人の特徴
軽作業に向いているかどうかは、障害名だけでは判断できません。
作業内容や周囲の環境が、その方に合っているかが大きく関係します。
6-1.決められた手順で進めることが得意
手順が頻繁に変わる仕事より、同じ順番で進める仕事のほうが安心できる方には、軽作業が合うことがあります。
袋を取る、商品を入れる、封をするという流れを繰り返すことで、少しずつ作業に慣れていけます。
6-2.一人で集中して取り組みたい
袋詰めや検品は、接客や電話対応に比べると、作業中の会話が少ない仕事です。
人との会話に緊張しやすい方や、自分の手元に集中したい方にとって、取り組みやすいことがあります。
ただし、作業終了の報告や、分からないときの相談は必要です。声をかけることが難しい場合は、カードやメモを使う方法もあります。
6-3.小さな違いに気づきやすい
商品についた傷や、シールの位置のずれなど、小さな違いに気づける方は、検品で力を発揮できます。
普段から物を丁寧に扱う方や、並び方がそろっていないことに気づきやすい方にも向いています。
一方で、細かい部分が気になり、何度も確認して作業が進まなくなる場合は、確認する回数や項目を決めます。
6-4.少ない日数や短時間から始めたい
体調や生活リズムに不安がある場合は、短時間の利用から始められる事業所もあります。
最初は午前中だけ作業し、慣れてから午後まで参加する方法もあります。週に数日から始め、通所に慣れてから利用日数を増やす方もいます。
具体的な利用時間や日数は、事業所や個別支援計画によって異なります。
6-5.完成した結果が見える仕事が好き
袋詰めや梱包は、作業した分だけ完成品が増えていきます。
「今日は20袋できた」「箱を5個完成させた」と結果が目に見えるため、達成感を得やすい仕事です。
ただし、ほかの利用者と数を競う必要はありません。前回より手順を覚えられた、確認の回数が減ったという変化も大切な成長です。
7.軽作業が苦手な場合はどうする?
実際に取り組んでみると、思っていたより難しいと感じることもあります。
一つの作業が難しかったからといって、B型事業所の仕事すべてが合わないとは限りません。
7-1.取り組みやすい工程を探す
袋詰めが難しい場合でも、空の袋を並べる、完成品を箱へ入れる、数量を確認するなど、別の工程を担当できることがあります。
「袋詰めができない」とまとめて考えるのではなく、どの動作で困っているのかを確認します。
袋を開くことが難しいのか、数量を数えることが難しいのかによって、必要な支援は変わります。
7-2.作業時間を短く区切る
集中力が長く続かない場合は、作業時間を短く区切ります。
30分作業した後に休憩を取る、午前と午後で作業内容を変えるなど、疲れがたまる前に切り替えます。
無理をして一日に多く作業するより、翌日も参加できるペースを見つけることが大切です。
7-3.道具や作業台を工夫する
商品が滑って作業しにくい場合は、滑り止めマットを使います。
数量を数えにくい場合は、仕切り付きのトレーを使います。商品を持ったままシールを貼ることが難しい場合は、商品を固定する台を使うこともあります。
作業方法を少し変えるだけで、取り組みやすくなることがあります。
7-4.別の作業を試す
細かな軽作業が苦手でも、清掃、商品の撮影、パソコン入力、農作業などが合う方もいます。
一つの作業を無理に続けるのではなく、複数の仕事を試すことで、自分が集中しやすい作業を見つけられます。
複数の作業が用意されているかどうかは、事業所選びの際にも確認しておきましょう。
7-5.パソコン作業と組み合わせる
軽作業とパソコン作業の両方を行っている事業所では、午前と午後で仕事内容を変えることがあります。
午前は商品の検品、午後は商品情報の入力というように分けると、同じ姿勢や動作が続きにくくなります。
パソコン操作が初めての場合も、簡単な文字入力や画像の整理から始められることがあります。
7-6.見学や体験利用で確かめる
作業名を見ただけでは、自分に合うかどうかは分かりません。
袋詰めと書かれていても、商品の大きさや一袋に入れる数、作業台の広さによって負担が変わります。
体験利用ができる場合は、実際に手を動かし、疲れ方や周囲の音、職員へ質問しやすいかを確認します。

8.軽作業の工賃はどのように決まる?
B型事業所では、原則として雇用契約を結ばないため、作業の対価は給与ではなく工賃として支払われます。
工賃の計算方法は、事業所ごとに定められています。
8-1.作業時間をもとに計算する方法
作業した時間に応じて工賃を計算する事業所があります。
一時間当たりの工賃額を決め、作業時間を掛けて計算する方法です。
休憩時間を含むか、遅刻や早退があった日はどのように計算するかについても、事業所ごとの工賃規程で決められています。
8-2.利用日数をもとに計算する方法
一日当たりの工賃額を設定し、利用した日数に応じて支払う事業所もあります。
午前中だけ利用した場合と一日利用した場合で金額が変わるのか、事前に確認しておくと分かりやすいでしょう。
8-3.作業量をもとに計算する方法
完成した商品の数や作業量に応じて計算する方法もあります。
袋詰めを何袋完成させたか、部品をいくつ組み立てたかなどを記録します。
作業量をもとにする場合でも、体調を崩すほど急いで作業する必要はありません。納品できる品質に仕上げることが前提です。
8-4.生産活動の売上も関係する
B型事業所の工賃は、企業から受け取る作業代や商品の売上など、生産活動による収入と関係しています。
売上から材料費や運搬費などの必要経費を差し引き、その中から利用者へ工賃を支払います。
そのため、同じ袋詰め作業でも、取り扱う商品や受注単価によって工賃が異なることがあります。
8-5.見学時に計算方法を聞く
事業所を比較するときは、月額の工賃例だけでなく、計算方法も聞いておきましょう。
- 時間、日数、作業量のどれをもとに計算するか
- 工賃の締め日と支払日
- 欠席、遅刻、早退時の扱い
- 交通費や手当の有無
- 工賃から差し引かれる費用の有無
工賃額だけでなく、仕事内容や通いやすさ、支援内容を含めて検討することが大切です。
9.B型事業所の軽作業で身につくこと
軽作業を続けることで、商品を作る技術だけでなく、働くために必要な習慣も身につけられます。
9-1.決められた時間に通う習慣
決まった曜日や時間に事業所へ通うことで、起床や外出の時間を整えやすくなります。
初めから毎日通うのではなく、週に数日から始めることもあります。欠席せず通うことだけでなく、体調が悪い日に連絡することも通所習慣の一部です。
9-2.作業の順番を覚える力
説明を聞き、見本を確認し、実際に作業することを繰り返すと、少しずつ手順を覚えられます。
最初は職員と一緒に行っていた作業を、手順書を見ながら一人で進められるようになることもあります。
9-3.報告・連絡・相談
作業が終わったときは職員へ報告します。材料がなくなったときや、判断に迷ったときにも声をかけます。
作業を通じて、どのタイミングで誰に伝えればよいかを練習できます。
口頭で伝えることが難しい場合は、メモやカードを使う方法もあります。
9-4.集中する時間を少しずつ延ばす
初めは15分や30分で疲れていた方が、休憩を挟みながら少しずつ長く取り組めるようになることがあります。
長時間続けることだけを目標にするのではなく、疲れたときに休憩を申し出ることも必要です。
9-5.自分に合う仕事を知る
いくつかの作業を経験すると、自分が得意なことや苦手なことが分かります。
細かな確認は得意だが急かされると間違いやすい、立ち作業より座り作業のほうが集中できるなど、具体的に整理できます。
自分の特徴を知ることは、今後の働き方を考えるうえでも役立ちます。
10.だいこん畑で取り組める軽作業
だいこん畑では、店舗の設備や受注している仕事に応じて、さまざまな軽作業を行っています。
仕事内容は受注状況や時期によって変わることがあるため、見学時には現在行っている作業をご確認ください。
- 大阪市東住吉区の就労継続支援B型事業所「だいこん畑β 北田辺店」
- 大阪市住之江区の就労継続支援B型事業所「だいこん畑β 住之江店」
- 大阪市住吉区の就労継続支援B型事業所「だいこん畑β 帝塚山店」
10-1.野菜や商品の袋詰め
野菜や商品を決められた数に分け、袋へ入れる作業があります。
商品の状態を見ながら数量を確認し、袋へ入れた後に向きを整えます。
食品を扱う仕事では、手洗いや作業着など、衛生面のルールを守りながら作業します。
10-2.シール貼り・検品
商品の袋や容器にシールを貼り、位置や表示内容を確認します。
検品では、商品の傷、汚れ、袋の破れ、数量などを確認します。
初めての方には、職員が見本を使って作業手順を説明します。
10-3.ドッグフードの袋詰め
店舗によっては、ドッグフードの袋詰め、シール貼り、検品、仕分け、梱包などを行っています。
一人で全工程を担当するのではなく、袋を準備する人、商品を入れる人、完成品を確認する人というように、工程を分担することもあります。
10-4.中古CDの出品・梱包
中古CDを扱う店舗では、商品の状態確認、写真撮影、画像のトリミング、商品情報の入力、梱包、出荷準備などを行います。
軽作業とパソコン作業の両方があるため、本人の希望や得意なことに合わせて担当する工程を検討します。
パソコン操作に慣れていない方は、CDの確認や梱包から始めることもできます。
10-5.店舗によって仕事内容が異なる
だいこん畑では、店舗ごとに行っている仕事が異なります。
野菜や食品を扱う店舗、ドッグフードなどの袋詰めを行う店舗、中古CDの出品作業を行う店舗があります。
通いやすさだけでなく、どのような作業に取り組めるかも確認したうえで、利用する店舗を検討してください。
11.見学・体験利用で確認したいポイント
B型事業所を選ぶときは、ホームページやパンフレットだけで決めず、見学や体験利用を行うことをおすすめします。
11-1.現在行っている作業
「軽作業があります」と案内されていても、受注状況によって仕事内容が変わることがあります。
見学時には、現在どのような商品を扱っているか、普段はどの作業が多いかを聞いてみましょう。
11-2.作業する姿勢
座り作業と立ち作業のどちらが多いか、同じ姿勢が何分程度続くかを確認します。
腰痛や肩の痛みがある方は、椅子の高さや商品の重さについても相談してください。
11-3.作業の速さ
一日の目標数があるか、どの程度の速さが求められるかを確認します。
納期がある仕事でも、利用者全員に同じ速さを求めるとは限りません。初めて取り組む場合に、どのような支援を受けられるかも聞いておきましょう。
11-4.職員へ質問しやすいか
作業が分からないときに、職員へ声をかけやすい雰囲気かを見ます。
職員がどのように説明しているか、利用者が困っているときにどのような声かけをしているかも、事業所を選ぶ際の参考になります。
11-5.休憩や体調不良時の対応
休憩の回数や休憩場所を確認します。
決められた時間以外に休憩できるか、体調が悪くなった場合に作業量を減らしたり早退したりできるかも聞いておくと安心です。
11-6.工賃の計算方法
工賃がどのように計算されるかを確認します。
月額の例だけでなく、利用日数や作業時間が変わった場合にどのように金額が変わるかを聞いておきましょう。
11-7.自宅から無理なく通えるか
長く利用するためには、通所にかかる負担も考える必要があります。
最寄り駅やバス停からの距離、送迎の有無、送迎範囲などを確認します。
体験利用の日に、実際に使う予定の交通手段で通ってみると、朝の混雑や乗り換えの負担も分かります。
12.まとめ|自分に合う軽作業を見学・体験で探そう
B型事業所で行われる軽作業には、袋詰め、シール貼り、検品、仕分け、梱包、出荷準備などがあります。
どの仕事も、商品を袋へ入れるだけ、シールを貼るだけで終わるわけではありません。数量の確認、商品の向き、傷や汚れの確認など、納品するために必要な工程があります。
最初から速く作業することよりも、手順を覚え、間違いなく進めることが大切です。
細かなシール貼りが難しい方でも、完成品を並べる、箱を組み立てる、商品を仕分けるといった工程なら取り組みやすいことがあります。
一つの作業が合わなかった場合も、担当する工程を変えたり、作業時間を短くしたり、別の仕事を試したりできます。
また、同じB型事業所でも、扱っている商品や作業環境、工賃の計算方法は異なります。
利用する事業所を選ぶ際は、実際の作業を見て、可能であれば体験してみてください。作業の難しさだけでなく、職員へ質問しやすいか、休憩を取りやすいか、自宅から無理なく通えるかも確認しておきましょう。
だいこん畑では、店舗ごとに袋詰め、シール貼り、検品、食品に関する作業、中古CDの出品や梱包などを行っています。
どの仕事が自分に合うか分からない場合も、現在の体調やこれまでの経験を伺いながら、取り組みやすい工程を一緒に考えていきます。
だいこん畑では、見学や体験利用を通じて、実際の作業内容や事業所の雰囲気を確認していただけます。
「軽作業が自分にできるか不安」「どの店舗が合っているか分からない」という方も、お気軽にご相談ください。
執筆・監修情報
この記事は、就労継続支援事業所「だいこん畑」の支援スタッフが、日々の支援経験をもとに作成しています。

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